宝石の分類
『宝石』ってなんだろうと真剣に考えたことありますか?
簡単に言ってしまえば『鉱物』です。でも、普通の鉱物ではなくて選ばれた鉱物です。鉱物が宝石と呼ばれるようになるためには条件が必要です。
その条件とは・・・
1.美しいこと
2.耐久性があること
3.希少性があること
と、なります。まだまだ厳密にいえばありますがだいたいこんな感じです。
話はもどりますが鉱物の選ばれたものが宝石であるならばその分類方法は鉱物を例にして考えてみます。まずどんな種類の元素からできているかです。例えばダイアモンドなら炭素(C)です。でも炭素だけでできている物質はダイアモンドだけではありません。エンピツの芯も炭素からできています。では、エンピツの芯とダイアモンドを区別しなくてはいけません。
その炭素が『どのようにくっついているか?』ということです。
解りましたか??そうです。
化学組成と結晶構造によって鉱物は分類されています。でも宝石の場合はこれだけではありません。どこで出来たかという問題も生じてきます。
「え!? いえ いえ 産地ではありません。」
地球内部でできた『天然宝石』かそれとも工場でできた『合成宝石』かです。人間がつくる宝石は天然宝石と化学組成、結晶構造がまったく同じなのです。天然宝石と同じ化学組成、結晶構造をもった人間がつくった宝石を『合成宝石』と分類しています。さらに天然宝石でも『処理』をしているのか?いないのか?
の問題も宝石に関しては分類して考えています。
1.化学組成
2.結晶構造
3.成因
4.処理
が主な宝石の分類です。
とても厄介ですね。
そのほかにも宝石の分類はあります。
ぼちぼち考えていきましょう。
無機物の宝石の分類
コランダムが赤ければ『ルビー』 スターが出ていて赤ければ『スタールビー』 って、名前が変わります。 このように色、透明度、特殊効果で分けられる『名前』を『変種名』といいます。
有機物の宝石の分類
無機物の宝石だけでなく有機物の宝石も名前が変わります。真珠の場合ですと、生まれた環境によって『海水or淡水』同じ環境でも貝の種類によって『白蝶or黒蝶orあこや』育ちによって『○mm珠』色、形、輝き・・・と分類されます
鼈甲も名前が変わります。育った地域によって『南京甲or南太平洋甲or異人甲orアフリカ甲』模様によって『白甲or茨斑甲or黒甲orとろ甲』同じ黒でも『真黒甲or黒甲or並黒甲』
分類の分類の分類・・・つきませんね。
まだまだいっぱいあります。
調べるだけでも結構おもしろいです。
宝石は、その色々な条件によってふさわしい『名前』が付けられています。でも、販売目的の為に『名前』が付けられていることもあります。この場合は『分類』ではなくて、より高価な宝石にあやかりたいからです。『インド・ヒスイ』『シトリン・トパーズ』なんかがその代表です。まったくなんの関係もないのに『見た目』が似ているだけでその名を騙っています。本人にすればちょっと荷が重いこの名を『フォルス・ネーム』といいます。『偽りの名前』という意味です。
『変種名』とか『分類』によって付けられた名前ではありませんので、くれぐれもご用心しください。