スターの容姿と振る舞い

スターの条件を満たしてもそれはスターと呼ばれるだけです。スターにも色々なタイプのスターがいます。どのようなスターがみんなから愛されるスターかといいますとそこにもまた一流スターの容姿、振る舞いが求められます。

1.スターの形・大きさ
2.スターの位置
3.スターの動き
4.宝石に地色
5.宝石の透明感
6.カットの形

『スターの形・大きさ』
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端から端までスターが揃っているかどうか?
中心にこじんまりたたずんでいないか?
スターの器の問題ですね。

写真のようにラインが切れているのも少し問題ありですね。

『スターの位置』

宝石の中心にスターの中心があるかどうかということです。スポットライトのあてっている中心にスターがいなくては、誰が主役かわかりませんものね。

『スターの動き』

スポットライトとともに動くかどうかです。コンサートでもスターはライトとともに行動していますから・・・
コランダムのスターの要素であるルチルが、その宝石いっぱいに綺麗に分布していて、顕微鏡でその様子をみると絹糸(シルク)のような
環境にあるのならばスターは、ライトの当たるところどこにでも旅に出かけられます。
これを私は『シルクロード』と呼んでいます。
スターの光の帯が切れていたり、スターの動きが悪いときは、そこにはスターが通る道がありません。すなわちシルクの道がなく、ルチルの存在が危ういことを意味します。

『宝石に地色』 『宝石の透明感』 『カットの形』

本来の色、その人のカラーも立派でなければいけない。ニゴリな無い透明感のあるスターはスタイルにも気を使っています。スターの3本の意味それは、誠実・希望・慈愛です。その3本ともどこにいても平等で、最後まで貫いていなければいけないのです。スター宝石を愛する人はその宝石に負けないように、スポットライトを浴びてどこまでも歩んでいきましょう。

『スター&スター』
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スター宝石はライトを浴びるとスターがでます。ライトが動くとスターも動きます。では2つのライトに照らされるとどうなるでしょう。それはこんな感じになります。1つ1つのライトに反応しスターがでます。このように複数の光源(ペンライト)で、スター宝石を照らすと2つスターが動き、そのポジションによってはユニークなスターになります。


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次にこの写真のスターをじっくりとご覧下さい。
1つ2つ3つ・・・
スターの数が多いのに気が付きましたか?
とっても不思議でしょう?

『え!?ペンライトを2つ重ねて撮った!?』

ペンライトを2つ重ねてもこのようにはなりません。それはスターがでる方向が同じだからです。

この12条スターサファイアは1つのサファイアの結晶ではなく、もう1つのサファイアと共通の面をもった双晶のサファイアだからこそなせる業です。神秘的なスターは神秘的な輝きを放ちます。

『表スター&裏スター』
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綺麗な日の出の写真でしょう。でもこの写真の太陽のような輝きは、スター宝石の光の輝きです。スター宝石の写真を撮るときは光源(ライト)を使用します。そのとき必ず宝石の表面にライトが写りこんでしまうのが普通です。でもこの写真にはその様なライトの写りこみはありません。それはこのスター宝石が表のスターではなく裏のスターだからです。
実はこのスター宝石はスターの条件Volで紹介した。少ししかスターが出ないガーネットの写真なのです。光が後ろにまわったときに現れるスター宝石なのです。でもそれは誰も気が付かない隠れたスターなのかも知れません。
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ライトを当てて反射により現れるスターをエピアステリズムレイトを透過させて現れるスターをダイアステリズムといいます。
写真のスターはまさしく後者のダイアステリズムです。それにしてもスターの数(後光)が半端ではないぐらいに輝いています。観客の前で光が当たっているときにスターが現れるのは理想ですが、その光が後ろにまわったときにスターが現れるダイアステリズム光がなかなか当たらない今だからこそダイアステリズムな宝石人材が必要とされているときかも知れませんね。