オパールの分類
虹色の光を放つことで有名なオパールのですが全てのオパールが虹色には輝きません。むしろ、輝かないオパールのほうが多いのです。虹色に輝くオパールは宝石品質のオパールで『プレシャス・オパール』といい虹色の輝きがないオパールを『コモン・オパール』といいます。この虹色の輝きのことを『プレー・オブ・カラー(遊色効果)』といい、ほかの宝石にはない美しさと魅力があります。オパールの価値はこの『プレー・オブ・カラー(遊色効果)』のデザインで全てが決まります。プレー・オブ・カラーのデザイン(輝き方)によりいろいろな名前が付けられています。『ハーレクイン・パターン』『ブロック・パターン』『ピンファイア・パターン』などがありオパールの魅力は尽きません。
オパールの分類
- プレー・オブ・カラー(遊色効果)の有無による分類
- プレー・オブ・カラー(遊色効果)のデザインによる分類
- 主要産地での呼び名の分類
- オパールの地色と透明度による分類
地色と透明度による分類
ファイア・オパールとウォーター・オパールをメキシコ・オパールと呼び、ブラック・オパールとホワイト・オパールをオーストラリア・オパールと呼んでいます。
<<ファイア・オパール>>
プレイオブカラー(遊色効果)の有無に関係なく地色がイエロー、オレンジ、レッド系のオパールをファイア・オパールと呼んでいます。ブラック・オパール、ホワイト・オパール、ウォーター・オパールはプレイオブカラー(遊色効果)がなければコモン・オパールに分類されますがファイア・オパールはプレイオブカラー(遊色効果)がなくてもコモン・オパールではなくファイア・オパールとして呼ばれます。ファイア・オパールは素肌でも宝石です。
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<<ウォーター・オパール>>
透明で地色がなく無色もしくは若干のイエロー系のオパールをウォーター・オパールとよんでいます。プレイオブカラー(遊色効果)が無ければウォーター・オパールではなくコモン・オパールに分類されます。
ウォーター・オパールの美しさはプレイオブカラー(遊色効果)がすべてです。無色透明からのウォーター・オパールの美しさはまるで空中に漂っている様に錯覚するオーロラのようなプレイオブカラー(遊色効果)です。
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<<ブラック・オパール>>
地色がブラックもしくはダークグレイ系のプレイオブカラー(遊色効果)のあるオパールをブラック・オパールと呼んでいます。プレイオブカラー(遊色効果)がなければただの黒っぽい普通のシリカの石?になってしまいますから価値のないコモン・オパールに分類されます。しかし地色が黒っぽいですからプレイオブカラー(遊色効果)の美しさがより鮮明に現れその評価はオパールのなかでも抜群です。ブラック・オパールはプレイオブカラー(遊色効果)の良し悪しで最低から最高の評価を受けます。
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<<ホワイト・オパール>>
地色がホワイト系のオパールをホワイト・オパールと呼んでいます。プレイオブカラー(遊色効果)が無ければコモン・オパールに分類され価値はとても低くなります。グレーの濃い地色のオパールはブラック・オパールに分類されますが薄いグレーのオパールはホワイト・オパールに分類されます。そのボーダーラインの判断は機関により多少違ったりもしますが価値はそのプレイオブカラー(遊色効果)の美しさですからオパールのネーミングに惑わされないようにしてください。ホワイト・オパールはライト・オパールとも呼ばれています。また、透明度、色の相違によりミルキー、ライトホワイト、ゼリー、グレー、ライトクリスタルと分類されていますがこれらすべてのオパールはホワイト・オパールのグループです。
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母岩付きオパールの分類
<<ボールダー・オパール>>
オパールにはいろいろな分類方法により呼び名が分けられています。その中でも色と透明度により分けられる呼び名が一般的ですが、褐鉄鉱(ライマナイト)の空隙部(隙間)に出来たオパールを褐鉄鉱を活かしたままカットしたものをボールダー・オパールといいます。カット形状は上部をプレシャス・オパール、下部は褐鉄鉱になっています。従って母岩はどのような母岩でもよいのではなくて『褐鉄鉱』の母岩であることがボールダー・オパールと呼べる条件になります。下部が褐鉄鉱の為、不透明石となるボールダー・オパールは遊色効果(プレイオブカラー)の出方が高級なブラック・オパールのように見えるため人気があります。
また上部と下部が違う鉱物の為、そのことを利用しボールダー・オパールに似せた『張り合わせ石』も多く出まわっていますから注意が必要です。
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<<カンテラ・オパール>>
カンテラ(Cantera)とはオパールの名前ではありません。オパールの母岩(流紋岩質)のメキシコ名です。その母岩を付いたままカットされたオパールをカンテラもしくはカンテラ・オパールと業界では呼んでいますが本当は母岩付きオパールかカンテラ付きオパールと呼ぶのが正しい呼び名です。
また、ボールダー・オパールに似せた『張り合わせ石』同様にジュエリー用にならない小さなルースにカンテラ若しくはそれに似せた岩を囲うように張り付けた加工処理も多く出まわっていますから注意が必要です。
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オパールの変り種
<<ハイドロフェーン・オパール>>
ハイドロフェーン・オパールと言う水分を吸収することにより透明度が変わるオパールがあります。ハイドロフェーン・オパールを水の中に入れておくと数分で全体の透明度が増しオレンジがかったオパールはファイアー・オパールにホワイト・オパール風はウォーター・オパールに変化します。(水に浸しておくと時間と共に透明度が変わっていく様子が分かると思います。さらに水の中から引き上げて自然乾燥の状態で置いておくと時間は少し掛かりますが元の状態に戻ります)
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