<プラチナ>
プラチナも金と同様はるか昔から利用されてきましたが、他の白金族の金属(白金族とはルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、プラチナの6種の金属)と混在して産出するため、プラチナという単独の金属が認識され始めたのは18世紀に入ってからでした。
プラチナは金に比べて産出量がはるかに少なく、金が年間約2,000t産出するのに対しプラチナは約100t程度です。また現在までに掘り出された総量も約2,500tと金をはるかに下回ります。
プラチナは金以上に科学的に安定しており、王水以外のあらゆる酸、アルカリに対して安定です。この優れた科学的安定性を利用して、メートル原器やキログラム原器はプラチナで出来ています。
展延性は金に劣るものの非常に高く、薄くのばしていくと、厚さ0.2μmまで薄くすることができます。プラチナは銀と同じ白色の金属ですが、銀に比べて光の反射率が低いため、より暗い白色となります。プラチナは融点が非常に高いため、「るつぼ」の材料としてもよく用いられます。
プラチナの合金の割金はほとんどがパラジウムです。前述のようにPt900の合金でしたら、残りの10%はパラジウムであることが一般的です。このほかに、ルテニウムや銅なども割金として用いられることがあります。このようにプラチナで作られているジュエリーは写真のような刻印があります。
このジュエリーは『Pt900』と刻印がされていますから90%のプラチナから作られています。