スピネル

(Spinel)

<スピネルの生い立ち>

美しさ、希少性、耐久性の優れている鉱物が宝石であるならば
『スピネル』は完全な宝石です。
しかし、五大宝石、どころか誕生石にすらその名前はありません。
それは、それ以上に有名な宝石にその名を隠されていたからです。
それは、赤い宝石が語源の『ルビー』、青い宝石が語源の『サファイア』たちです。
その有名な宝石の色がスピネルにもあります。
また、色だけでなくスピネルは生まれ方もコランダム(ルビー、サファイア)
と共に生まれてくることが多いのです。


スピネルはコランダムにマグネシウムが加わった鉱物です。
同じ場所で産出され色、透明度も同じなわけですから宝石の鑑別が確立されていない時代では
ルビー、スピネルが区別なく『ルビー』と呼ばれていてもなんの不思議もありませんでした。


しかし、宝石の鑑別が確立され、違う鉱物(宝石)を同じ『ルビー』というわけには行きません。
いままで同じように扱われていた宝石ですが『赤いコランダム』をルビーと名づけたとき
レッド・スピネルは『偽ルビー』となります。
宝石の鑑別が両者を分類しただけでなく扱いをも分けてしまいました。


<スピネルのイメージ>



ルビーという宝石は多くの宝石ファンが知っていますが、『スピネル』の名前は余り知られていません。
知っていたとしても“イメージ”があまりよくありません。
昔のリングを鑑別する機会がよくありますが、合成ルビーとともに合成スピネルもよく遭遇します。
ルビーの場合は『合成』の意味をよく問いかけられるのですが、スピネルの場合はそうでも在りません。
『天然スピネル』であれ『合成スピネル』であれ余り大差ないような感じです。
スピネルは聞きなれない宝石名ですから『ニセモノ』のイメージが先行しているようです。


スピネルは宝石の条件(美しさ、希少性、耐久性)を持った宝石です。
誕生石のメンバーにも入っていないけど・・・
名前のイメージはよくないけれど・・・


今後、宝石のベストメンバーを組むときには必ず選ばれると私は思います