<黄緑色の宝石(類似石)>

黄緑色の宝石の代表はやはりペリドットでしょう。8月の誕生石に指定されている宝石でもあり、とても有名な宝石です。
そして、通常よく見かける色はグリーンですが、トルマリンの黄緑色もよく見かけます。スフェーンも黄緑色があります。スフェーンも色の範囲がありますが今回はペリドットに近い色をアップしました。


<ペリドット>
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写真のペリドットは知人がカンボジア(プノンペン)で買ってきてくれたお土産です。道を歩いていたら路上で売っていたそうです。
知人は全く宝石は知りませんし興味もないですが、わたしがこの仕事をしているのでなんとなく買い求めたそうです。なんの宝石かも判らなかったのですが「天然ペリドット」でした。
鑑別後、プレゼントしてくれました。


<トルマリン>
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トルマリンにもペリドットに似た黄緑色があります。先程のペリドットと比べるととてもよく似ています。トルマリンは濃い目の緑色がよく出回っていますが、このようなトルマリンもなかなかいいでしょう!!
でも少しトルマリンっていう感じじゃ~ないですが・・・

因みにトルマリンにはほとんどの色があります。類似石としてほとんどの宝石にノミネートされます。鑑別の特徴としては多色性とダブリングです。


<スフェーン>
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スフェーンにしては少し色が薄いですが、ペリドットに似た色のスフェーンがあることを覚えておいて下さい。

スフェーン
ペリドット
トルマリン

この順番は屈折率の高い順です。写真では、はっきりわかりませんが、実物では、宝石の『テリ』は屈折率の低い方がよく輝いています。
おもしろい黄緑色のサンプル・ストーンです。


<クリソベリル>
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鉱物学的にまだ確立していなかった時代、ベリル、クリソベリル、ペリドットはその色合いが近いことから混同されていました。
クリソベリルの和名は「金緑石」ですが、「金色の緑柱石」を略して名づけられたと思います。
すなわち「金色のベリル」を意味しています。