<光軸像の見方>
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写真のような無色透明の球は大きさの違いがあっても4つとも同じように見えます。(画像をクリックしてください)でもこの球は全て同じ宝石(石)ではありません。
左から、ガラス球、水晶球、無色トパーズ球、無色サファイア球です。
肉眼では同じように見える球ですがあることをするとまったく違って見えます。
偏光板を2枚用意します。下から光をあてます。そのとき2枚の偏光板が90°で交わるとき光を通しません。その2枚の偏光版の間に検査する石をセットすると写真のような像が浮かびます。


<一軸性光軸像>
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この像は、一軸性複屈折の石にあらわれます。すなわち、ガラスと一軸性複屈折にはこの像は見られません。宝石の勉強をしたてのころ「不思議だなぁ~」と思ったと同時に「きれいだな」と感じたのを、今でも覚えています。それが普段の自分の目では見られないものでしたからなおさらでした。


<水晶の光軸像>
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水晶は一軸性複屈折の石ですが写真のような先程の写真とは少し違うクロスの中心が閉じていない『光軸像』がよく見られます。クロスのその真ん中に、ぽっかり開いた目なんでも『お見通し』って感じです。つい水晶の前では素直になってしまいそうです。


<二軸性光軸像>
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二軸性複屈折の石の『光軸像』がクロスではなく環の中に囲まれているリボンが浮かび上がります。粋だと思いませんか?
宝石が、蝶ネクタイをしているなんて

鑑別を勉強しているころこの光軸像を見つけるのに、はまっていました。トパ-ズとアクアマリンは似ていますが、『光軸像』を確認することで違いが、はっきりわかるからです。
屈折率、比重。。。をテストできない場合に知っておくと役にたちます。


<ガラスの歪んだ像>
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ガラスの場合は、偏光板で通してみても環は浮き出ません。黒い影がそこには2つ現れて、回転すると、2つの影が、くっついたり、離れたりします。偏光板を2つ重ねて、下からライトを取り付けると偏光器の出来上がり。多色性を見ることも出来るので、あると便利です。

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